IoTシステム技術検定 中級の難易度は?
合格率68.0%、基礎と同じ率でも中身は別物
- 合格率は68.0%(MCPC の公表値。2024年3月の資料)で、基礎の68.5%とほぼ同じです。
- ただし中級は80問・90分(基礎は60問・60分)で、IoT のシステムを作る技術者向けの、踏み込んだ内容まで問われます。
- 上級の合格率は48.9%で、中級はその手前のレベルです。合格率だけを見て油断せず、全8章をまんべんなく準備するのが安全です。
合格率は基礎とほぼ同じ
MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が公表している IoTシステム技術検定の合格率(2024年3月の資料)は、基礎 68.5%・中級 68.0%・上級 48.9% です。
中級と基礎の差は0.5ポイントしかありません。ただ、これは「同じくらいやさしい」という意味ではありません。受ける人も、問われる中身も違うからです。
基礎と中級で違うところ
- 問題数が多い: 基礎の60問に対して80問。90分のあいだ集中を保つ必要があります。
- 公式テキストが別の本: 基礎は『IoT技術テキスト 基礎編』、中級は『IoT技術テキスト 第4版』です。基礎の勉強だけでは足りません(テキストの版)。
- 内容が技術寄り: コンピューティング技術・プロトタイピング・開発と運用など、システムを作る側の章があります。
どこでつまずきやすいか
全8章の中でも、次の2つは用語の数が多く、似た言葉の区別を問われます。
- 通信方式とデバイス: 規格の名前だけでなく、通信距離・速度・消費電力などの特徴をセットで覚える必要があります。
- 情報セキュリティ: 攻撃の種類や対策の名前が似ていて、取り違えやすい分野です。
答え方は4択ですが、「正しい記述の組み合わせ」を選ぶ形式もあり、4つの記述それぞれの正誤を判断する力が要ります。
難しさに合わせた準備
中級の難しさは、1問ずつの難しさより「量」にあります。80問を90分で、全8章からまんべんなく出るため、次の3つを意識すると準備の抜けが減ります。
- 章を飛ばさない。得意な分野だけで点を取る作戦は、苦手な章が多く出た回に崩れます。全8章を一度は問題で確かめます。
- 用語は「違い」で覚える。通信方式なら距離・速度・消費電力、セキュリティなら攻撃の手口と対策を並べて比べると、選択肢の言い換えに強くなります。
- 時間を計って解く。1問約67秒のペースを、本番の前に一度は体で覚えておきます。
上級との関係
上級の合格率は48.9%で、2人に1人が不合格になります。中級はその手前のレベルで、IoT のシステムを作る技術を広く押さえる位置づけです。基礎で全体像をつかみ、中級で作る側の技術を固め、上級へ進むという順番で考えると、中級で求められる範囲の広さが分かりやすくなります。中級を目指すなら、まず全8章をまんべんなく、問題を解いて確かめておくのが近道です。
合格点の考え方は「合格点は?」にまとめています。
第1章の問題を2問、解いてみる
もちこ道場の第1章(無料体験)の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。
問1
IoT関連の標準化活動として、共通サービスプラットフォームの普及を目指し、欧州・米国・アジアの電気通信標準化組織7団体によって2012年に設立された団体は1である。
答えと解説を見る
正解は 3(oneM2M)です。
【概要】
oneM2Mは、2012年に欧州・米国・アジアの電気通信標準化組織7団体が設立したIoT関連の標準化活動であり、共通サービスプラットフォームの普及を目指している。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. IEEE-SAあなたの解答 IEEE-SAはIEEE2413プロジェクトでIoTの共通の枠組みを策定する組織であり、7団体が設立したものではない。
- 2. ITU-T SG20あなたの解答 ITU-T SG20は2015年にITU-TがIoTの議論を集約するため設けたもので、7団体が設立したものではない。
- 3. oneM2M正解あなたの解答 oneM2Mは7団体が2012年に設立し、リリース1以降、共通サービスプラットフォームの仕様を整えている。
- 4. 3GPPあなたの解答 3GPPは移動体通信の標準化を担いNB-IoTの標準化を進めるが、2012年に7団体が設立した団体ではない。
問2
ITU-Tでは、IoT関連の検討がこれまでいくつものSGに分かれて検討されていたが、2015年に1を設立して議論をまとめ、IoTと、スマートシティなどの応用分野を議論の対象にしている。
答えと解説を見る
正解は 2(SG20)です。
【概要】
SG20は、ITU-Tが2015年に設立したStudy Groupである。分散していたIoT関連の検討を集約し、スマートシティなどの応用分野も議論している。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. JTC1 WG10あなたの解答 JTC1 WG10は、ISO/IECがIoTを所掌として設立した作業部会であり、ITU-Tの組織ではない。
- 2. SG20正解あなたの解答 問題文のITU-T、2015年、議論の集約化という手がかりに合う。スマートシティなどの応用分野が議題である。
- 3. 3GPPあなたの解答 3GPPは、移動体通信の標準化を進めるプロジェクトであり、ITU-Tが議論を集約するために設立した組織ではない。
- 4. IEEE2413あなたの解答 IEEE2413は、米国電気電子学会のIEEE-SAが2014年6月に発足させたプロジェクトであり、ITU-Tの検討組織ではない。
第1章の50問は、登録なしでそのまま解けます。解説と図解も同じ形で付いています。
よくある質問
基礎を受けずに、いきなり中級を受けられますか?
受けられます。中級に受験資格はなく、誰でも受けられます。
IoT の仕事の経験がなくても合格できますか?
経験がなくても受けられますが、中級はシステムを作る技術者向けのレベルで、通信方式・デバイス・開発の内容まで問われます。勉強時間は長めに見ておくと安心です(勉強時間の目安と計画)。
合格率が7割近いなら、やさしい試験ですか?
合格率は受けた人の中での割合なので、準備をして受ける人が多ければ高く出ます。3人に1人は不合格になる試験なので、やさしいとは言い切れません。
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IoTシステム技術検定 中級の公式テキストは『IoT技術テキスト 第4版』(2024年9月発売・3,080円)です。基礎のテキスト『IoT技術テキスト 基礎編』との見分け方と、第4版で加わった内容をまとめました。
ほかの資格の難易度: モバイルシステム技術検定2級 ・ IoTシステム技術検定 基礎 ・ モバイル技術基礎検定 ・ スマートフォン・モバイル実務検定 ・ アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験Lv.1
試験の日程・受験料・合格率などの公式の情報は、2026年10月26日にMCPC の公式ページで確認しました。最新の情報は公式ページで確かめてください。